理念/コンセプト
「変哲塾」は、平和学と国際協力を学ぶ私塾です。
一般的な学習塾や予備校などとは違い、何かに合格したり資格を取得することは目指していません。
では何を目指しているかというと、世界(日本を含む)の現状を知り、その世界で自分がどう生きていきたいか、どういう社会を創っていきたいか考え実践する力を育むこと。
主宰者である中村は「先生」という意識ではなく、塾生と一緒に考えるというスタンスをとっています。国内国際を問わず、社会で起きているほとんどのことには決まりきった答えなどはないからです。さらに言えば、考えるだけではなく、今よりマシな世の中を創ってくために自分達に何ができるか、一緒に考え行動する塾にしていきたいと考えています。
変哲塾で学ぶ意義/平和学を学ぶ意義
一見平和に見える日本で過ごしていると見落としがちですが、世界には様々な課題があります。戦争、貧困、格差、気候危機など、よく知られている(よく報道されている)もの以外にも数えきれないほど多くの問題があり、苦しんでいる人たちがいます。
そしてそれは日本においても例外ではありません。
ロシアのウクライナ侵攻に伴う物価高騰、異常気象による災害、長期的な経済停滞(衰退)など、日本においても私たちの生活は世界中の出来事に影響を受けています。
あなたが今この記事を読んでいるスマホやPCも、多くは他国で設計され組み立てられています。その原料をめぐって紛争が起きたりもしています。その紛争では子ども兵士と言われる子どもたちが、自分の意思とは無関係に銃を持たされていたりします。
よく日本では、「世界」という言葉を使います。
「世界で活躍する」、「世界基準」、「世界に通じる」…
「世界」とは一体なんでしょうか?
日本でこの言葉を耳にする時、「世界」とは、日本から遠く離れた、何か自分とは関係のない世界のことを表しているように聞こえます。
日本も世界の一部です。
グローバル化が進んだ世の中で、日本だけ、あるいは自分だけ「世界」と無関係でいることはできません。
私たちの豊かな生活が、他の国の誰かの犠牲の上に成り立っているとしたら、あなたはどう思いますか?
日本国内においても、貧困や格差が広がり、人権侵害は日常茶飯事と言っていいくらいに頻発しています。民主主義も危機的状況です(元々あんまり機能してなかったけど)。
テクノロジーの進歩と、グローバル化により、今は先の見えないVUCAの時代と言われています。
今までのキャリアパスは通用しない時代にすでになっています。そしてこの流れはさらに加速していくでしょう。
変哲塾の学びは、世界中で起きている出来事や様々な価値観を理解し、考え方のフレームワークを身につけ、変化の激しい世の中で、これから自分はどう生きていくか、自分たちはどういう社会を創っていくか、共に学び考え実践してく場です。
「国際協力」と聞くと、途上国の困っている人を助けるイメージが浮かぶかも知れません。
しかし、変哲塾においては、「国際協力」を学ぶことにより自分たちの生きている世界をより広く、より深く理解することを目的にしています。
「平和学」とは、文字通り世界を平和にするための学問。
ちなみに、変哲塾では外国語の学習はしません。
先に中村は「先生」ではないと書きましたが、決まりきった正解を教えるつもりはありません。
そんなものは存在しません。
したがって、講座は従来的なトーク&チョーク(一方的な講義形式)ではなく、対話とアクティビティを取り入れながら、自分なりの最適解を見つけていくことを目的としています。
とはいえ、一つのテーマに対して自分なりの答えがすぐに出ないこともあります。むしろその方が多いでしょう。
もしかすると、一生答えは出ないかも知れません。
わからないこと、簡単に答えの出ないことをじっくりと辛抱強く考え続ける。必要ならその都度暫定解を出しながら、試行錯誤を繰り返す。そういう力を身につけてほしいと願っています。
「変哲塾」という名前は、塾生と共に考えました。自分達が暮らしている地球という社会を、自分達でより良い方向に「変」えていける、「哲」い(さとい=賢い)人を育てたいという想いが込められています。