
変哲塾は平和学と国際協力を学ぶ塾。
でも、「平和学」って一体なんだろう?
「平和学」とは、学際的な学問。
日本ではあまり知られていないが、国際協力の世界では割と認知されている。
学問の内容としては、国際関係論、開発学、社会学、政治学、経済学などの他に、環境問題や紛争解決、医学や生物学など、人間に関わること全てが関係してくる。
「平和」を創り出すのも壊すのも人間であるからだ。
もっとざっくり言ってしまえば、どうやったら世界を平和にできるのかという学問。
では「平和」とは何か?
これすらもはっきりとはわからない。
単に戦争がなくなれば平和と言えるかといえば、そうでもない。
もちろん戦争はなくしていきたい。
一部の人間を除いてあらゆる人が不幸になる。
人間以外の動植物も破壊される。
しかし、戦争がなくても貧困、差別、暴力、支配、搾取など、「平和」でない要素は多い。
戦争をなくすだけでは十分ではない。
人類はずっと戦争をしているし、奴隷もいない時代はない(現在もいる)。
おそらく自分が生きている間に平和という状態には到達できないと思う。
でも、戦争は国際法で禁じられるようになったし、奴隷や差別なども禁止されている。
少しずつではあるが、平和に近づいてきていると信じている。
中村もそこに参加したい、というのが世界平和を目指す理由かもしれない。
生きてる間には実現しないけど、少しでも今よりマシな世の中をつくっていくことに貢献してから死にたいなと。
中村は高校生の時に2つの理不尽に遭遇した。
1つは同調圧力。
常に自分を否定されているようで、生きているのが辛かった。
今、高校生や大学生に関わりながら、状況は改善されていないと思う。悪化してるかも。
今の若い人たちに同じような思いをしてほしくない。
少しでもマシな世の中を受け渡していきたい。
もう1つは、エジプトで物乞いをする子どもたちを目の当たりにしたこと(詳しくは別に書きます)。
世の中は何かが大きく歪んでいると感じた。
日本の中も外も何かが間違っている。
人生を楽しみたいと思っていたが、ここまで理不尽だと楽しめないと感じた。
自分だけが楽しく生きるというのは不可能だ。
自分だけではなく、世界中の人がそれぞれの人生を楽しめる世の中を創っていく。
それが、中村にとっての平和学かもしれない。